「にんべん」「さんずい」「くさかんむり」など、漢字の部首にはさまざまな名前があります。
小学校の国語で部首を学び始めると、「へんとつくりは何が違うの?」「部首はどうやって覚えればいいの?」と疑問に思うこともあるでしょう。
部首は、漢字を仲間分けするときの目印になる部分です。部首の名前や意味を知ることで、漢字の形を理解したり、似ている漢字の違いを見つけたりしやすくなります。
この記事では、小学生が覚えておきたい代表的な部首を一覧で紹介し、部首の7つの位置や覚え方をわかりやすく解説します。最後には練習問題も用意しているので、親子で確認してみてください。
漢字の部首とは?小学生向けにわかりやすく解説
漢字には、いくつかの部分を組み合わせてできているものがあります。その中で、漢字辞典などで漢字を分類するときの基準になる部分を「部首」といいます。
まずは、部首の基本的な考え方と、漢字の学習に役立つ理由を確認しましょう。
部首は漢字を仲間分けするための目印
たとえば、次の漢字を見てみましょう。
- 海
- 池
- 泳
これらの漢字には、左側に「氵」という共通した部分があります。
この「氵」は「さんずい」という部首で、水に関係する漢字によく使われています。
同じ部首を持つ漢字をまとめて覚えると、漢字同士の共通点を見つけやすくなります。
部首を覚えると漢字の学習に役立つ
部首を知ることには、主に次のようなメリットがあります。
- 漢字の形を部分ごとに理解しやすくなる
- 同じ部首を持つ漢字をまとめて覚えられる
- 漢字の意味を考える手がかりになる
- 漢字辞典で漢字を調べるときに役立つ
ただし、部首を見れば必ず漢字の意味がわかるわけではありません。部首と意味の関係がわかりにくい漢字もあるため、漢字全体の意味や読み方も一緒に確認することが大切です。
漢字の部首は7つの位置に分けられる
漢字の部首は、漢字のどの位置にあるかによって、大きく7つに分けて説明されることがあります。
「へん」「つくり」「かんむり」「あし」「たれ」「にょう」「かまえ」の7種類です。それぞれの位置と代表的な漢字を確認しましょう。
| 種類 | 部首の位置 | 代表的な部首 | 漢字の例 |
|---|---|---|---|
| へん | 左側 | にんべん(亻) | 休・住 |
| つくり | 右側 | りっとう(刂) | 別・列 |
| かんむり | 上側 | くさかんむり(艹) | 花・草 |
| あし | 下側 | こころ(心) | 思・急 |
| たれ | 上から左側 | まだれ(广) | 店・広 |
| にょう | 左側から下側 | しんにょう(辶) | 近・道 |
| かまえ | 外側を囲む | くにがまえ(囗) | 国・図 |
※ここで紹介した7種類は、部首の位置による代表的な分類です。すべての漢字がこの7つの形に当てはまるわけではありません。
へん|漢字の左側にある部首
「へん」は、漢字の左側にある部首です。
たとえば「休」の左側にある「亻」は「にんべん」と呼ばれ、人に関係する漢字によく使われます。
ほかにも、「さんずい」「きへん」「てへん」などがあります。
つくり|漢字の右側にある部首
「つくり」は、漢字の右側にある部首です。
たとえば「別」の右側にある「刂」は「りっとう」と呼ばれます。
「頭」の右側にある「頁」は「おおがい」という部首です。
かんむり|漢字の上側にある部首
「かんむり」は、漢字の上側にある部首です。
たとえば「花」の上側にある「艹」は「くさかんむり」と呼ばれます。
「家」の上側にある「宀」は「うかんむり」です。
あし|漢字の下側にある部首
「あし」は、漢字の下側にある部首です。
たとえば「思」の下側にある「心」は、「こころ」という部首です。
「点」の下側にある「灬」は、「れっか(れんが)」と呼ばれます。
たれ|上から左側にかかる部首
「たれ」は、漢字の上側から左側にかけて位置する部首です。
たとえば「店」の外側にある「广」は「まだれ」と呼ばれます。
「病」の外側にある「疒」は「やまいだれ」です。
にょう|左側から下側に続く部首
「にょう」は、漢字の左側から下側にかけて位置する部首です。
たとえば「近」「道」に使われている「辶」は「しんにょう」と呼ばれます。
「建」の外側にある「廴」は「えんにょう」です。
かまえ|漢字の外側を囲む部首
「かまえ」は、漢字の外側を囲むように位置する部首です。
たとえば「国」の外側にある「囗」は「くにがまえ」と呼ばれます。
「開」の外側にある「門」は「もんがまえ」です。
小学生が覚えておきたい代表的な部首一覧
部首には多くの種類がありますが、小学生の段階ですべてを一度に覚える必要はありません。
まずは、学校で習う漢字によく使われる部首から覚えていきましょう。ここでは、代表的な部首を位置別に一覧で紹介します。
よく使う「へん」の一覧
| 部首名 | 形 | 漢字の例 | 意味の手がかり |
|---|---|---|---|
| にんべん | 亻 | 休・住・作 | 人 |
| さんずい | 氵 | 海・池・泳 | 水 |
| きへん | 木 | 林・村・校 | 木 |
| てへん | 扌 | 持・打・投 | 手や動作 |
| ごんべん | 言 | 話・語・読 | 言葉 |
| いとへん | 糸 | 紙・線・組 | 糸 |
| りっしんべん | 忄 | 情・快・性 | 心や気持ち |
| のぎへん | 禾 | 秋・科・秒 | 穀物など |
| つちへん | 土 | 地・坂・場 | 土や土地 |
| こざとへん | 阝 | 院・階・陽 | 丘や地形など |
※「阝」は、左側にある場合は「こざとへん」、右側にある場合は「おおざと」と呼ばれ、由来も異なります。
よく使う「つくり」の一覧
| 部首名 | 形 | 漢字の例 |
|---|---|---|
| りっとう | 刂 | 別・列・利 |
| おおざと | 阝 | 部・都・郡 |
| おおがい | 頁 | 頭・顔・題 |
| ちから | 力 | 動・助・勉 |
よく使う「かんむり」の一覧
| 部首名 | 形 | 漢字の例 |
|---|---|---|
| くさかんむり | 艹 | 花・草・茶 |
| うかんむり | 宀 | 家・安・室 |
| たけかんむり | ⺮ | 竹・答・筆 |
| あめかんむり | 雨 | 雪・雲・電 |
| あなかんむり | 穴 | 空・究・窓 |
※「竹」は部首そのものを表す漢字です。「答」「筆」では、上側の「⺮」がたけかんむりに当たります。
よく使う「あし・たれ・にょう・かまえ」の一覧
| 種類 | 部首名 | 形 | 漢字の例 |
|---|---|---|---|
| あし | こころ | 心 | 思・急・悲 |
| あし | れっか | 灬 | 点・照・熱 |
| あし | さら | 皿 | 皿・盛・盟 |
| たれ | まだれ | 广 | 広・店・庭 |
| たれ | やまいだれ | 疒 | 病・痛・疲 |
| たれ | がんだれ | 厂 | 原・厚・厳 |
| にょう | しんにょう | 辶 | 近・道・遠 |
| にょう | えんにょう | 廴 | 建・延・廷 |
| かまえ | くにがまえ | 囗 | 国・図・園 |
| かまえ | もんがまえ | 門 | 開・間・関 |
※一覧は小学生が学習する際に役立つ代表例です。漢字辞典によって、部首の分類や名称が異なる場合があります。
漢字の部首を覚える3つのコツ
部首を覚えるときは、名前を何度も暗記するだけでなく、漢字の形や意味と結び付けることが大切です。
ここでは、小学生が家庭でも取り組みやすい3つの覚え方を紹介します。
1. 部首が表す意味と一緒に覚える
部首には、漢字の意味と関係しているものがあります。
たとえば、次のように覚えてみましょう。
- さんずい(氵):水に関係する漢字が多い(海・池・泳)
- きへん(木):木に関係する漢字が多い(林・村・枝)
- てへん(扌):手や動作に関係する漢字が多い(持・打・投)
- くさかんむり(艹):植物に関係する漢字が多い(花・草・茶)
部首の意味を手がかりにすると、漢字を単なる線の集まりではなく、意味を持った文字として理解しやすくなります。
ただし、部首と漢字の意味が必ず一致するわけではないことも覚えておきましょう。
2. 同じ部首の漢字をまとめて練習する
同じ部首を持つ漢字を集めて書く方法もおすすめです。
たとえば「さんずい」を覚える場合は、次のようにまとめてみましょう。
- 海
- 池
- 泳
- 波
- 湖
共通している部分に注目しながら書くと、部首の形を意識しやすくなります。
さらに、漢字の読み方や言葉の意味も一緒に確認すると、書き取りだけでなく読み取りの学習にも役立ちます。
3. 漢字を部分に分けて形を確認する
漢字の形を覚えるときは、部首とそれ以外の部分に分けて考えてみましょう。
たとえば「休」は「亻」と「木」、「語」は「言」と「吾」に分けて形を確認できます。
一度に漢字全体を覚えようとするのではなく、どのような部分が組み合わさっているかを意識する方法です。
漢字を効率よく覚える方法については、小学生の漢字の復習方法|忘れた漢字を定着させるコツも参考にしてください。
部首を間違えやすい漢字と注意点
漢字の中には、見た目だけでは部首を判断しにくいものがあります。
特に、似た形の部首や、漢字を構成する部分と部首の違いには注意が必要です。ここでは、代表的な例を紹介します。
「こざとへん」と「おおざと」は位置で区別する
「阝」は左右のどちらにあるかによって、部首の名前と由来が異なります。
- 院:左側の「阝」は「こざとへん」
- 部:右側の「阝」は「おおざと」
同じような形でも、位置によって区別することが大切です。
漢字の一部分が必ず部首になるとは限らない
漢字は複数の部分に分けられることがありますが、そのすべてが部首になるわけではありません。
たとえば「語」は、左側の「言」が部首です。右側の「吾」も漢字を構成する部分ですが、「語」の部首ではありません。
また、部首の決め方は漢字辞典によって異なる場合があります。正確な部首を調べたいときは、学校で使っている漢字辞典を確認しましょう。
漢字の部首を確認する練習問題10問
部首の名前や位置を覚えたら、実際の漢字で確認してみましょう。
ここでは、基本問題5問と応用問題5問を用意しました。答えは折りたたみ形式で確認できます。
基本問題|部首の名前を答えよう
- 「海」の部首は何ですか?
- 「休」の部首は何ですか?
- 「花」の部首は何ですか?
- 「持」の部首は何ですか?
- 「家」の部首は何ですか?
基本問題の答えと解説を見る
- さんずい(氵):水に関係する漢字によく使われます。
- にんべん(亻):人に関係する漢字によく使われます。
- くさかんむり(艹):植物に関係する漢字によく使われます。
- てへん(扌):手や動作に関係する漢字によく使われます。
- うかんむり(宀):漢字の上側にある部首です。
応用問題|部首の種類や位置を答えよう
- 「別」の右側にある部首の名前は何ですか?
- 「思」の部首「心」は、7つの位置のうちどれに当たりますか?
- 「近」の部首「辶」は、7つの位置のうちどれに当たりますか?
- 「国」の部首の名前は何ですか?
- 「院」と「部」にある「阝」は、それぞれ何という部首ですか?
応用問題の答えと解説を見る
- りっとう(刂):「別」の右側にあります。
- あし:「思」の下側に「心」があります。
- にょう:「辶」は左側から下側に続く形です。
- くにがまえ(囗):「国」の外側を囲んでいます。
- 院:こざとへん/部:おおざと:左側と右側で名称が異なります。
部首の学習と一緒に漢字の読み書きも練習しよう
部首を覚えることは、漢字の形や意味を理解するための助けになります。
ただし、部首の名前を覚えるだけでは、漢字を正しく読み書きできるようになるとは限りません。
部首の学習とあわせて、実際に漢字を書いたり、言葉の中で読み方を確認したりすることが大切です。
学年に合った漢字の書き取り問題に取り組む
部首を学習したら、学校で習っている漢字の書き取り問題にも取り組んでみましょう。
書き間違えた漢字があれば、部首の形や位置を確認することで、間違いの原因を見つけられる場合があります。
学年別の問題は、小学生の漢字書き取り問題!学年別の無料練習問題と答えで紹介しています。
AI STUDY漢字で書き取り練習を続ける
部首を理解した後は、繰り返し漢字を書いて覚えることも大切です。
AI STUDY漢字は、小学1年生から6年生までの漢字学習に対応したサービスです。
スマートフォンやパソコンの画面に漢字を書いて回答でき、正誤の確認や学習履歴を活用した復習に取り組めます。
- 毎日10問の漢字練習に取り組める
- スマートフォンやパソコンで書き取り練習ができる
- 回答後に正誤を確認できる
- 間違えた漢字を振り返り、苦手な問題を復習できる
- 漢字の書き順を確認できる
部首の知識と実際の書き取り練習を組み合わせて、漢字を少しずつ身に付けていきましょう。
漢字の部首に関するよくある質問
最後に、小学生の部首学習でよくある疑問をまとめました。
漢字の部首は全部で何種類ありますか?
部首の数は漢字辞典の分類方法によって異なります。伝統的な漢字辞典では214部首に分類する方法が広く知られています。
ただし、小学生が最初からすべて覚える必要はありません。まずは、にんべん・さんずい・くさかんむりなど、身近な漢字によく使われる部首から覚えましょう。
「へん」と「部首」は同じ意味ですか?
同じ意味ではありません。「部首」は漢字を分類するための基準になる部分で、「へん」は漢字の左側にある部分を指す名称です。
部首には「へん」以外にも、「つくり」「かんむり」「あし」などがあります。
漢字の部首はどうやって調べますか?
漢字辞典の「部首索引」を使うと調べられます。
漢字の中で部首と思われる部分を探し、その部首の画数を手がかりに調べる方法です。部首がわからない場合は、総画数索引などを使う方法もあります。
部首を覚えると漢字も覚えやすくなりますか?
部首の形や意味を理解すると、漢字の共通点を見つけやすくなります。
たとえば「海」「池」「泳」を「さんずい」の仲間として覚える方法です。
ただし、部首だけでは漢字全体の読み方や意味を覚えられないため、書き取りや例文の学習も組み合わせましょう。
まとめ|漢字の部首は名前・位置・意味を一緒に覚えよう
漢字の部首は、漢字を仲間分けするための目印になる部分です。
部首の位置には、代表的なものとして「へん」「つくり」「かんむり」「あし」「たれ」「にょう」「かまえ」の7種類があります。
小学生が部首を覚えるときは、次の3つを意識するとよいでしょう。
- 部首の名前と位置を確認する
- 部首が表す意味と漢字を結び付ける
- 同じ部首の漢字をまとめて練習する
最初からすべての部首を暗記しようとせず、学校で習う漢字に出てくる部首から少しずつ覚えていくことが大切です。
部首の知識を漢字の読み書きにも活用しながら、無理なく学習を続けていきましょう。
参考資料
部首の分類や漢字の学習内容については、次の資料も参考になります。