宅建の合格点・合格率【2027年版】|過去10年の推移・5問免除・何点を目指すべきか
宅建試験の勉強を始めると、「何点取れば合格できる?」「35点あれば大丈夫?」「合格率は15%くらいだから難しい?」といった疑問が出てきます。ところが、宅建試験には、毎年変わらない固定の合格点が設定されているわけではありません。合格基準点は試験年度ごとに発表されるため、前年の点数だけを目標にするのは危険です。
実際に、2024年度の一般受験者の合格基準点は50問中37点、2025年度は33点でした。わずか1年で4点違います。だからといって、2025年度の試験が単純に「簡単になった」「受験者のレベルが下がった」と断定できるわけでもありません。問題の難易度、受験者の得点分布、試験実施状況など、結果の読み方には注意が必要です。
この記事では、試験実施機関である不動産適正取引推進機構の公表資料を基に、過去の合格点と合格率を実数で確認し、2027年度に向けて何点を目標にすればよいかを解説します。自己採点の注意点、5問免除者との比較、模試の点数の読み方まで、数字を実際の学習判断につなげることを目的としています。
2027年度の合格点は未発表です。 本記事で「目標点」として示す数値は学習計画上の目安であり、2027年度の合格基準点の予測や合格保証ではありません。2026年度の試験も、この記事の執筆時点(2026年10月14日)では未実施です。
1.宅建試験の合格点は毎年同じではない
宅建試験は原則として50問の四肢択一式で、1問1点として扱われます。合格基準点は、その年の試験結果とともに公表されます。過去の数字を見ても、一般受験者の合格点は年度によって変わっています。
たとえば、2024年度は37点、2025年度は33点です。2020年度には新型コロナウイルス感染症への対応で10月と12月に試験が分かれ、10月試験は38点、12月試験は36点でした。通常と異なる実施形態だった年度を、単純に1年分の一点として並べると誤解が生じます。
「宅建は7割取れば合格」という説明も、過去の一部の年度には当てはまるかもしれませんが、一般的な合格条件として固定するのは不正確です。50問の7割は35点ですが、37点や38点が基準だった年度には足りません。逆に33点が基準だった2025年度には、35点は基準を上回ります。
したがって、受験生が最初に理解すべきことは、過去の合格点は学習計画の参考資料であって、翌年度の合格ラインそのものではないという点です。
「合格基準点」と「目標点」は違う
合格基準点は試験実施機関が年度ごとに公表する正式な判定基準です。一方、目標点は受験生が練習時に設定する数字です。たとえば模試で40点を目標にしていても、本番で40点取れば必ず合格すると事前に保証されているわけではありません。
この二つを混同すると、ネット上の「今年のボーダー予想」を見て勉強の優先順位を頻繁に変えてしまいます。試験前の予想はあくまで予想です。合否の正式な確認は、試験実施機関の発表によって行ってください。
2.宅建試験の合格点・合格率の推移【公式データ】
以下は不動産適正取引推進機構が公表する試験実施概況に基づく、2016年度から2025年度までの結果です。2020年度と2021年度は10月・12月の別実施を分けて表示しています。合格率は各試験の受験者数に対する合格者数の割合です。
| 年度 | 一般受験者の合格基準点 | 5問免除者の合格基準点 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年度(令和7年度) | 33/50点 | 28/45点 | 18.7% |
| 2024年度(令和6年度) | 37/50点 | 32/45点 | 18.6% |
| 2023年度(令和5年度) | 36/50点 | 31/45点 | 17.2% |
| 2022年度(令和4年度) | 36/50点 | 31/45点 | 17.0% |
| 2021年度(令和3年度・10月) | 34/50点 | 29/45点 | 17.9% |
| 2021年度(令和3年度・12月) | 34/50点 | ― | 15.6% |
| 2020年度(令和2年度・10月) | 38/50点 | 33/45点 | 17.6% |
| 2020年度(令和2年度・12月) | 36/50点 | 31/45点 | 13.1% |
| 2019年度(令和元年度) | 35/50点 | 30/45点 | 17.0% |
| 2018年度(平成30年度) | 37/50点 | 32/45点 | 15.6% |
| 2017年度(平成29年度) | 35/50点 | 30/45点 | 15.6% |
| 2016年度(平成28年度) | 35/50点 | 30/45点 | 15.4% |
出典:不動産適正取引推進機構「試験実施概況(令和7年度以前10年間)」。2021年度12月試験の登録講習修了者欄は公式資料に数値がないため「―」としています。
10年間の数字から分かること
一般受験者の合格基準点は、上記の試験実施回の中で33〜38点でした。2025年度の33点だけを見て「33点を目指せば十分」と判断するのは適切ではありません。また、2020年度10月試験の38点だけを見て「40点未満は危険」と言い切ることもできません。
合格率も、同じ期間の各試験で13.1〜18.7%と幅があります。通常と異なる試験実施年度も含まれるため、平均値だけで翌年度の難しさを予測するのは慎重であるべきです。
数字を学習に生かすなら、「年度によって数点動く可能性がある」という事実を重視してください。模試でぎりぎりの点数を一度取っただけでは安心できない理由が、ここにあります。
2025年度は何人受けて何人合格した?
2025年度の公式結果では、申込者306,099人、受験者245,462人、合格者45,821人、合格率18.7%でした。申込者と受験者は同じではありません。申込後に受験しなかった人もいるためです。
合格率18.7%という数字は、実際に受験した人のうち約5人に1人弱が合格したことを意味します。「申込者の18.7%が合格した」という読み方は誤りです。資格試験の統計を比較するときは、分母が申込者なのか受験者なのかを確認する必要があります。
公式資料には性別や職業別などの集計もありますが、それらの集計から個々人の合格可能性を直接算出することはできません。属性による単純な優劣を論じるより、自分の学習状況と得点力を確認するほうが実用的です。
3.合格率が低い理由は「問題が難しいから」だけではない
合格率が約15〜19%と聞くと、「かなり難しい試験だ」と感じるかもしれません。しかし、合格率という数字は試験問題の難易度だけで決まるわけではありません。受験者の準備状況、仕事や学校との両立、学習経験、試験当日の事情など、さまざまな要素が結果に影響します。
受験資格に年齢・学歴による制限がないため、初めて法律を学ぶ人から不動産業界の実務経験者まで、幅広い人が受験します。その集団全体の合格率と、十分な準備をした一人の受験生の合格可能性は同じ意味ではありません。
たとえば、模試で安定して高得点を取れている人が、全受験者の合格率をそのまま自分の合格確率だと考える必要はありません。反対に、模試で低得点が続いている人が「毎年一定数は合格するから自分も大丈夫」と考えるのも適切ではありません。
合格率は試験全体の結果を示す統計であり、個人の合格確率を直接示す数字ではない。 これが最も重要な読み方です。
合格率と競争率を同じものとして扱わない
合格率18.7%を単純に逆数にすると、約5.3人に1人という表現になります。しかし、宅建試験を「5人の中から必ず1人だけを選ぶ競争」と理解するのは正確ではありません。年度ごとに合格基準点が公表され、その基準を満たした受験者が合格します。
同じ受験会場に座った隣の人より高得点を取ることを意識するより、自分が解けなかった問題の判断条件を確認するほうが学習上の効果があります。
4.2027年度の合格点は予想できる?
2027年度の合格基準点は、2026年10月14日時点で当然ながら発表されていません。2026年度試験もまだ実施前であり、2026年度の合格点を2027年度の予想根拠として使うこともできません。
試験後には予備校や資格情報サイトが自己採点データなどから合格ラインを予想する場合があります。ただし、予想の方法、集めた受験者の偏り、データ数などが異なるため、複数の予想が一致していても正式な合格基準点とは限りません。
2027年度に向けて現時点でできるのは、過去の変動幅を確認し、どの年度の基準点にも余裕を持って対応できる実力を育てることです。点数の予測に時間を使いすぎるより、重要論点の取りこぼしを減らすことが得点につながります。
「今年は簡単だからボーダーが上がる」は正しい?
試験後に「宅建業法が簡単だった」「民法が難しかった」という感想が広がることがあります。しかし、受験者の体感難易度は個人差が大きく、全体の得点分布をそのまま表すものではありません。
宅建業法が得意な人にとって簡単な問題構成でも、権利関係に時間を使いすぎた人には難しく感じられるかもしれません。SNSの声は、発言している人の得意分野や準備状況に左右されます。
したがって、体感難易度だけから合格点を断定する記事や投稿には注意してください。正式発表までは、推測と確定情報を分けて読むことが必要です。
5.何点を目標に勉強すべき?35点・38点・40点を比較
合格点が固定されていない以上、勉強の目標は過去の合格基準点より余裕を持たせる考え方が合理的です。ただし、「40点なら絶対に合格」と保証できるわけではありません。
| 練習時の得点 | 50点満点に対する割合 | 学習上の見方 |
|---|---|---|
| 30点 | 60% | 重要な基礎知識に抜けがないか確認したい段階 |
| 33点 | 66% | 2025年度の基準点と同じだが、別年度なら不足した可能性がある |
| 35点 | 70% | 35点を超える基準点の年度があったことに注意 |
| 38点 | 76% | 2016〜2025年度の最高基準点と同じ。ただし将来の保証ではない |
| 40点 | 80% | 学習上の余裕を確保する目標例。模試間のばらつきも確認する |
| 43点 | 86% | 高得点でも問題の難易度や誤答理由を確認する |
実務的には、本番形式の演習で40点前後を安定して取れる状態を一つの目標にする考え方があります。これは編集上の学習目標であり、公式推奨点でも合格保証点でもありません。
大切なのは、一度40点を取ったかどうかではなく、別の問題セットでも同程度の実力を示せるかです。同じ過去問を繰り返して40点になった場合と、初見の問題を含む模試で40点になった場合では、得点の意味が違います。
35点を取れている人の次の課題
35点を取れている人は、すべてを最初からやり直す必要はありません。まず、誤答した15問を分類します。知識がなかったのか、知っていたが例外条件を読み落としたのか、時間が足りなかったのか、マークミスだったのかを分けてください。
たとえば、宅建業法の数字の取り違えが5問、法令上の制限の制度混同が4問、権利関係の事例理解が4問、その他が2問なら、次の1週間は数字の比較表と制度の違いを優先する方法があります。全分野を均等に復習するより、改善可能な誤答を絞るほうが効率的です。
40点を一度取った人も安心しきらない
同じ年度の問題を繰り返し解くと、解答番号や問題文の形を覚えて点数が上がることがあります。この場合は、知識が定着したのか、問題そのものを記憶したのかを見分ける必要があります。
初見の問題、別年度の問題、選択肢の条件を変えた練習問題を使い、「なぜ正しいか」「どの条件なら誤りになるか」を説明できるか確かめましょう。高得点の人ほど、難問に手を広げる前に基本論点の取りこぼしがないか確認することが大切です。
6.5問免除者の合格点はどう考える?
宅建試験には、所定の登録講習を修了した人を対象に、試験の一部を免除する制度があります。一般受験者は50問、登録講習修了者は45問です。誰でも自由に選べる制度ではなく、対象者には要件があります。受講資格や修了の有効性は公式案内で確認してください。
過去の合格基準点を見ると、2025年度は一般受験者33点、登録講習修了者28点でした。2024年度は37点と32点です。表面的には5点差がありますが、これは受験問題数が5問違う制度を反映したものです。
5問免除は「5点加点」なのか
学習上、「5点分が免除される」と説明されることがあります。しかし、試験制度としては所定の5問が免除され、45問の試験を受けるものです。一般受験者の答案に後から5点を加える方式だと理解すると、制度の説明として不正確になります。
合格基準点を比較する際は、33/50と28/45のように、分母の違いも必ず表示してください。単に「28点で合格できる」と書くと、一般受験者が28点で合格できると誤解する可能性があります。
登録講習修了者は必ず有利?
免除制度は、所定の対象者にとって試験範囲を減らせる仕組みですが、受講に必要な条件や手続きがあり、すべての人に適用されるわけではありません。また、免除を受けても45問の試験に向けた学習が必要です。
2025年度の登録講習修了者の合格率は24.2%でしたが、一般受験者と登録講習修了者は受験者の属性や実務経験などが異なる可能性があります。合格率の差をすべて「5問免除の効果」と断定することはできません。
7.合格点の推移を勉強計画に使う方法
過去の合格点を眺めるだけでは、勉強は進みません。数値を行動に変えるため、学習の段階を分けて考えます。
第1段階:全範囲を一巡する。 まだ解いていない科目がある場合、模試の点数は未学習範囲の影響を強く受けます。低得点でも悲観しすぎず、まず全科目の基本を学びます。
第2段階:分野別に得点を安定させる。 宅建業法、権利関係、法令上の制限、税・その他の各分野で、どの種類の誤答が多いかを確認します。科目別の目標は教材の出題構成によって変わるため、数字だけを固定しないことが大切です。
第3段階:本番形式で総合点を確認する。 50問を時間内に解き、見直しも含めて練習します。別の問題セットでも同程度の点数を取れるかを確認し、得点のばらつきを小さくします。
第4段階:失点原因を減らす。 高得点を狙うほど、難しい問題を増やすより、基本問題の読み間違い、数字の取り違え、マークずれを防ぐほうが有効な場面があります。
目標点を決めたら、毎週の記録に「今回の点数」「誤答の理由」「次に確認する論点」を残してください。単に「今週は38点だった」より、「重要事項説明の主体を2問取り違えた」と分かるほうが次の学習につながります。
8.科目別の目標点はどう配分する?
宅建試験は複数分野から出題されます。学習上は、宅建業法、権利関係、法令上の制限、税・その他に分けることが多いですが、年度ごとの問題構成や教材の分類には注意が必要です。
ここでは一般的な学習用の区分例として、宅建業法20問、権利関係14問、法令上の制限8問、税・その他8問を想定します。これは2027年度の正式な出題数を保証するものではありません。
| 学習上の分野 | 想定問題数 | 40点を目指す配分例 | 重点 |
|---|---|---|---|
| 宅建業法 | 20問 | 18点 | 基本義務・主体・時点・数字の正確さ |
| 権利関係 | 14問 | 10点 | 当事者関係と例外条件の理解 |
| 法令上の制限 | 8問 | 6点 | 区域・面積・許可・届出の区別 |
| 税・その他 | 8問 | 6点 | 基本制度と年度更新情報 |
| 合計 | 50問 | 40点 | 得点の安定性を確認 |
この配分はあくまで勉強計画の一例です。権利関係が得意なら配分を変えても構いません。特定分野だけで得点を稼ごうとして他分野を丸ごと捨てると、問題の難易度が変わった年度に対応しにくくなります。
宅建業法で失点が多い場合
宅建業法は、用語や数字を覚えているつもりでも、誰に義務があるか、いつ行うか、どの取引に適用されるかを取り違えることがあります。誤答した問題では、主体・相手方・時点・例外を一つずつ確認しましょう。
権利関係で失点が多い場合
民法の問題では、文章の長さに圧倒されることがあります。登場人物をA・B・Cと書き、契約や登記の順番を図にします。結論だけ覚えるのではなく、どの事実が結論を変えるかを確認すると、別の事例にも対応しやすくなります。
法令上の制限で失点が多い場合
都市計画法と建築基準法、農地法と国土利用計画法など、制度の目的を区別してください。面積や期限の数字は、何の制度の数字かをセットで覚えることが重要です。
税・その他で失点が多い場合
税の特例や統計には年度更新が必要な情報があります。古い過去問の正答をそのまま暗記せず、2027年度の法令・資料に対応しているか確認しましょう。
9.自己採点はいつ、何を根拠にする?
試験終了後は、自己採点をしたくなるものです。ただし、自己採点の精度は、自分の解答をどれだけ正確に記録できたか、正解番号をどの資料で確認したかによって変わります。
試験実施機関は、過去の試験問題と正解番号表を公表しています。正式な正解番号表が発表された後は、それを基準に確認するのが確実です。予備校などの速報は便利ですが、正式発表前の情報であることを理解して使ってください。
自己採点で起こりやすい三つの間違い
一つ目は、問題用紙に書いた番号とマークシートに塗った番号が違うことです。試験中に選択肢を変更し、問題用紙のメモだけ直してしまうと、実際の答案とずれる可能性があります。
二つ目は、速報の正解番号を正式なものだと思い込むことです。発表時点や情報源を確認しましょう。
三つ目は、5問免除者と一般受験者の採点条件を混同することです。自分が受けた問題数と、適用される基準点を確認してください。
自己採点の結果が基準点付近だった場合は、予想情報を何度も更新して確認するより、公式の合格発表日と確認方法を把握し、結果を待つことが重要です。
10.合格発表で確認すべき情報
合格発表では、合格者の受験番号、合否判定基準、正解番号などが公表されます。2027年度の具体的な発表日や確認方法は、正式案内で確認してください。
受験番号を確認するときは、似た番号を読み間違えないように注意しましょう。合格者への証書の発送や、得点の確認方法なども年度ごとの公式案内に従います。
試験合格と宅地建物取引士としての資格登録は別の手続きです。合格しただけで、直ちに宅建士証を持つ宅建士として業務を行えるわけではありません。資格登録や宅建士証の交付には別途要件・手続きがあります。
不合格だった場合も、合格基準点との差だけを見て終わらせないことが大切です。たとえば「あと2点」だったとしても、失点の原因が毎回異なるなら、基本知識の安定性を高める必要があります。次の学習計画を作る際には、点数差だけでなく、分野ごとの理解を確認してください。
11.模試の40点と本試験の40点は同じ価値?
模試の得点は重要な指標ですが、本試験の得点と完全に同じ意味ではありません。問題の難易度、受験者の集団、出題範囲、時間配分、初見問題の割合が違うからです。
例えば、易しい問題が多い模試で40点を取った場合と、難しい問題が多い模試で40点を取った場合では、理解度を同じようには評価できません。複数の模試を受けるなら、点数だけでなく、各模試の平均点や自分の弱点も確認してください。ただし、平均点の比較は同じ模試の受験者集団の中で行う必要があります。
事例:模試で42点、別の模試で34点だった
この場合、42点だけを採用して「実力は42点」と判断するのも、34点だけを見て「もう無理だ」と考えるのも早計です。両方の問題を比べ、34点だった回でどの分野を落としたのかを調べます。
権利関係の難問が多かったのか、宅建業法の基本問題を読み違えたのかによって対策は変わります。前者なら重要論点の優先順位を再検討し、後者なら設問条件の読み方や数字の確認を強化します。
事例:同じ過去問で毎回45点を取れる
何度も解いた問題では、正解番号を覚えている可能性があります。正しい理由と誤りの理由を説明できるか、初見の選択肢でも判断できるかを確認してください。繰り返し正解できることと、初見問題に対応できることは同じではありません。
12.合格点が気になって勉強が進まないときの考え方
試験が近づくと、SNSで「今年は何点がボーダーか」「模試で何点取ったか」といった情報が増えます。しかし、他人の点数と比較し続けても、自分の誤答は減りません。
学習の途中で気になる数字は、過去の合格基準点より、今週の誤答をどれだけ修正できたかです。例えば、先週は重要事項説明に関する問題を5問中2問しか正解できなかったのに、今週は条件を説明しながら5問中4問正解できたなら、具体的な改善が起きています。
合格点の情報は、月に一度など計画を見直すタイミングで確認すれば十分です。試験直前に予想点を何度も検索するより、既に学習した論点を確実に判断できる状態へ近づけましょう。
勉強の進め方自体を見直したい場合は、AI STUDY 宅建で問題演習を行い、誤答の傾向を確認する方法もあります。法律の根拠や施行時点を確認したいときは、AI STUDY デジタル六法やe-Gov法令検索も活用してください。アプリの提供機能やデータの更新状況は、利用時に確認する必要があります。
13.2027年に向けた学習計画の具体例
ここでは、試験まで約6か月あると仮定した場合の、得点目標の変化を例示します。2027年度の正式な試験日程は未発表なので、実際の残り期間に合わせて調整してください。
| 時期 | 主な学習内容 | 得点の見方 |
|---|---|---|
| 6〜5か月前 | 全範囲の基礎理解 | 点数より未学習分野の把握 |
| 4か月前 | 論点別過去問の反復 | 科目別の誤答原因を記録 |
| 3か月前 | 苦手分野の補強 | 同じ種類の失点が減っているか |
| 2か月前 | 本番形式の演習 | 50問を時間内に解けるか |
| 1か月前 | 模試・誤答再演習 | 複数回の得点が安定しているか |
| 直前期 | 重要論点・数字・法改正 | 新しい難問より基本の取りこぼし防止 |
目標点を高く設定すること自体は悪くありません。ただし、点数を追うあまり、難しい問題ばかり解いて基本問題の復習を後回しにするのは避けたいところです。
たとえば模試で32点だった人は、最初から40点を狙って複雑な判例問題に取り組むより、宅建業法の基本的な義務や法令上の制限の典型問題を見直すほうが改善につながる場合があります。38点だった人は、誤答のうち読解ミスや数字の混同が何問あるかを調べると、残りの伸びしろが見えやすくなります。
14.よくある質問(FAQ)
Q1.2027年度の宅建試験は何点で合格ですか?
2026年10月14日時点で、2027年度の合格基準点は発表されていません。正式な合格基準点は2027年度の試験結果発表時に確認してください。
Q2.宅建は35点で合格できますか?
年度によります。2016〜2025年度には35点を超える合格基準点の年もありました。35点を固定の合格ラインとして考えるのは危険です。
Q3.40点取れれば絶対に合格できますか?
将来の合格を保証することはできません。ただし、過去の基準点を踏まえ、学習上の目標として40点前後を目指す考え方はあります。初見問題でも安定して得点できるかを確認してください。
Q4.2025年度の宅建の合格点は何点でしたか?
一般受験者は50問中33点、登録講習修了者は45問中28点でした。公式の正解番号表と試験実施概況に記載されています。
Q5.2024年度の合格点は何点でしたか?
一般受験者は50問中37点、登録講習修了者は45問中32点でした。
Q6.合格率は毎年15%ですか?
固定ではありません。2025年度は18.7%、2024年度は18.6%でした。年度や試験実施回によって異なります。
Q7.合格率が低いから独学では無理ですか?
合格率は全受験者の統計であり、独学者だけの合格率ではありません。学習方法の向き不向きと、自分の理解度を確認することが大切です。
Q8.5問免除なら28点で合格できますか?
2025年度は28/45点が基準でしたが、2027年度の基準点ではありません。登録講習修了者の基準点も年度ごとに変わります。
Q9.5問免除は誰でも利用できますか?
いいえ。所定の登録講習の受講・修了には条件があります。対象者や手続きは公式案内で確認してください。
Q10.模試で合格点を超えたら勉強をやめていいですか?
模試と本試験では問題の難易度が異なります。一度の得点だけで判断せず、複数回の演習で安定しているかを確認しましょう。
Q11.合格点は試験前に公表されますか?
過去の合格基準点は公表されていますが、当該年度の正式な合格基準点は試験結果の発表に合わせて確認するものです。試験前の数字は目標点や予想と区別してください。
Q12.試験後のボーダー予想は信じていいですか?
参考情報にはなりますが、正式な合格基準点ではありません。集計対象や予想方法の違いもあるため、確定情報として扱わないでください。
Q13.合格発表はいつですか?
例年11月下旬ですが、2027年度の具体的な日付は正式な案内で確認してください。
Q14.不合格だったら何点足りなかったか分かりますか?
自己採点や公式の得点確認方法によって確認できる範囲は異なります。2026年度からインターネット申込者の得点閲覧が予定されている旨の案内もありますが、2027年度の運用は正式情報を確認してください。
Q15.過去問の正解が今の法律と違うことはありますか?
あります。試験実施機関も、法改正により過去問の内容が現在の法律と一致しない場合があると注意しています。2027年度に対応した教材・法令情報と照合してください。
15.まとめ|「何点なら受かるか」より「何点を安定して取れるか」
宅建試験の合格点は年度ごとに異なります。2025年度は33点、2024年度は37点で、過去10年間の公式データには38点が基準となった試験もありました。したがって、前年の点数をそのまま翌年度の合格ラインと考えることはできません。
2027年度の受験生が取り組むべきことは、予想点を追いかけることではなく、過去の変動を踏まえて余裕のある得点力を身に付けることです。40点前後を練習目標の一例としつつ、初見問題への対応、科目別の弱点、時間配分を確認してください。
最後に、点数の記録は必ず誤答理由とセットにしましょう。35点だった理由が分かれば、次に何を学ぶべきかが見えます。40点を取った場合も、なぜ正解できたのか説明できれば、別の問題にも応用しやすくなります。目標は一度の高得点ではなく、安定して正しい判断ができる状態を作ることです。
追加解説A.合格率を読むときの「分母」の落とし穴
合格率は、原則として合格者数を受験者数で割った割合です。出願者数と受験者数は同じではありません。申し込んでも欠席した人がいるためです。「申込者のうち何%が合格したか」と「実際に受験した人のうち何%が合格したか」を混同すると、同じ年度でも異なる数字になります。年度別データを比較する際は、必ず同じ分母を使ってください。
たとえば仮に30万人が出願し、25万人が受験し、4万5千人が合格した場合、受験者に対する合格率は18%ですが、出願者に対する割合は15%です。数字だけを見ると3ポイントの差が生じます。この例は仕組みを説明する仮定であり、実際の年度の統計ではありません。
受験者数が増えた年度に合格率が下がっても、直ちに「試験が難化した」とは言えません。受験者の準備状況、出題内容、採点結果など複数の要因が関係します。公式発表の数値から確認できるのは結果であり、その背景の因果関係まで断定できるわけではない点を押さえましょう。
合格率18%という数字を自分の合格確率に置き換えない
受験者全体の合格率が18%だったとしても、学習開始時期や理解度の異なる個人が、全員一律に18%の確率で合格するわけではありません。過去問を根拠まで説明できる人と、初めてテキストを開いた人を同じ数字で評価することはできません。合格率は試験の競争環境を把握する参考情報であり、個人の学習到達度を直接示す指標ではありません。
追加解説B.自己採点表の作り方と点数が揺れる理由
自己採点は、受験後の記憶だけで行うと誤差が生じます。問題冊子に自分の解答を記録している場合は、その記録を基に公式の正解番号と照合します。ただし、問題冊子への書き込み方法や持ち帰りの取扱いは年度の受験案内に従ってください。
自己採点用の表には、問題番号、自分の選択肢、公式正解、正誤、迷った理由、根拠確認の要否を設けます。正解した問題でも、偶然当たった場合は「理解済み」にしないほうが次年度の学習に役立ちます。
| 記録項目 | 例 | 活用方法 |
|---|---|---|
| 問題番号 | 問12 | 誤答位置の確認 |
| 自分の回答 | 3 | 公式正解と照合 |
| 公式正解 | 1 | 発表された正解番号を使用 |
| 結果 | 不正解 | 科目別失点を集計 |
| 迷った条件 | 第三者の対抗要件 | 次の復習論点にする |
| 根拠確認 | 要 | 条文・解説を確認 |
予備校や解説サイトの速報は便利ですが、正式な正解番号の発表前には誤りや修正が生じる可能性があります。複数サイトで解答が異なる場合に、都合のよいほうだけを採用して合格を確信するのは避けましょう。速報の点数と、公式発表に基づく確定点数は別に管理するのが安全です。
例:自己採点36点でも「合格確定」と書かない理由
2027年度の合格基準点は試験後に正式発表されます。仮に36点だったとしても、その年度の基準点が公表されるまでは合否を断定できません。過去年度の最低点や予想ボーダーを根拠に、合格が決まったと判断しないことが重要です。特に自己採点が境界付近の場合は、誤記や転記ミスの確認も必要です。
追加解説C.模試の結果を学習計画へ変換する具体例
模試で38点を取ったとします。合計点だけを見れば順調に感じるかもしれません。しかし、宅建業法の基本問題を複数落とし、権利関係の難問が偶然当たっていたなら、次回も同じ点数を取れるとは限りません。逆に34点でも、時間不足で後半の解ける問題を落としたなら、知識の追加だけでなく解答順序の改善が効果的かもしれません。
模試を受けたら、失点を少なくとも四種類に分けます。「知らなかった」「知っていたが条件を読み違えた」「二つの制度を混同した」「時間が足りなかった」です。これらを全部「勉強不足」と片付けると、適切な対策が見えません。
知らなかった論点は基本テキストへ戻り、関連問題を解きます。条件の読み違いは主語・時点・例外の線引きを練習します。制度の混同は比較表を作り、相違点を声に出して説明します。時間不足は、1問に使った時間と保留の判断を記録して改善します。
模試を受ける頻度はどう決める?
模試の回数を増やすほど有利になるわけではありません。復習に時間がかかる場合は、次の模試までに誤答の修正を終えることを優先します。試験直前には本番と同じ制限時間で練習し、解答欄のずれや見直し時間の不足を防ぎましょう。新しい模試を解き続けるより、過去の誤答を確実に減らすほうが合理的な場面もあります。
追加解説D.目標40点を科目別の行動目標に変える
「40点を目指す」という目標は分かりやすい一方、それだけでは今日の勉強内容が決まりません。実際の学習では、宅建業法の基本論点を安定して正解する、権利関係の事例図を描けるようにする、法令上の制限の制度間の混同を減らすなど、行動へ落とし込みます。
まず過去問を一回解き、科目別に「知識不足」「判断条件の誤認」「単純ミス」を集計します。次に、失点数が多く、改善の余地が大きい分野を優先します。難しい問題ばかり追うより、基本問題での取りこぼしを減らすことが重要です。
たとえば、宅建業法で期限の数字を取り違えることが多いなら、期限だけを一覧にするのではなく、誰に何をする期限なのかをセットで記録します。権利関係で登記の有無を見落とすなら、事例問題を解くたびに当事者と時系列を書き出します。法令上の制限で面積要件を混同するなら、制度の目的と対象区域を並べて比較します。
こうして「目標点」を「改善すべき判断」に置き換えると、模試の得点が上下しても勉強の方向を見失いにくくなります。
追加解説E.5問免除者と一般受験者の比較で気を付けたいこと
登録講習修了者の試験は、一般受験者と解答する問題数が異なります。したがって、単純に得点の数字だけを並べて「どちらが優秀か」を比較するのは適切ではありません。公式の合格基準点を確認する際も、一般受験者と登録講習修了者の表示を区別してください。
また、登録講習の受講資格や修了条件を満たすかどうかは、単に宅建を勉強しているという理由だけでは決まりません。宅地建物取引業に従事するなどの条件があるため、試験実施機関の説明と講習実施機関の案内を確認する必要があります。
「5問免除があるから、その5問は勉強しなくてよい」と短絡的に考えることにも注意が必要です。試験科目の理解は相互に関係し、実務知識の基礎にもなります。免除制度を利用する場合も、残りの問題で求められる判断力を高めることが重要です。
参考資料・出典
- 不動産適正取引推進機構「試験実施概況(令和7年度以前10年間)」 — 合格基準点、受験者数、合格者数、合格率
- 不動産適正取引推進機構「令和7年度宅地建物取引士資格試験結果の概要」 — 2025年度の詳細結果
- 不動産適正取引推進機構「令和7年度正解番号・合格判定基準」 — 2025年度の正式な基準点
- 不動産適正取引推進機構「宅建試験の概要」 — 試験方法・登録講習修了者の扱い
- 不動産適正取引推進機構「宅建試験FAQ」 — 合格発表・試験制度
- 不動産適正取引推進機構「過去の試験問題」 — 過去問と法改正に関する注意
最終確認日:2026年10月14日。2027年度の正式な試験日程・合格基準点・得点照会方法は未確定です。正式発表後に該当箇所を更新してください。