特定港湾管理者は、対象港湾計画に定められる港湾開発等に係る港湾環境影響評価の項目を選定するに当たっては、別表第一に掲げる一般的な港湾計画に定められる港湾開発等の内容(同表備考第二号イからホまでに掲げる特性を有する港湾開発等の当該特性をいう。以下同じ。)によって行われる対象港湾計画に定められる港湾開発等に伴う港湾環境影響を及ぼすおそれがある要因(以下「影響要因」という。)について同表においてその影響を受けるおそれがあるとされる環境の構成要素(以下「環境要素」という。)に係る項目(以下「参考項目」という。)を勘案して選定しなければならない。 ただし、次の各号のいずれかに該当すると認められる場合は、この限りでない。
一 参考項目に関する港湾環境影響がないこと又は港湾環境影響の程度が極めて小さいことが明らかである場合
二 港湾計画開発等区域又はその周囲に、参考項目に関する港湾環境影響を受ける地域その他の対象が相当期間存在しないことが明らかである場合
特定港湾管理者は、前項本文の規定による選定に当たっては、一般的な港湾計画に定められる港湾開発等の内容と港湾計画特性との相違を把握するものとする。
特定港湾管理者は、第一項本文の規定による選定に当たっては、対象港湾計画に定められる港湾開発等に伴う影響要因が当該影響要因により影響を受けるおそれがある環境要素に及ぼす影響の重大性について客観的かつ科学的に検討しなければならない。 この場合において、特定港湾管理者は、港湾計画特性に応じて、次に掲げる影響要因を、物質の排出、埋立地の存在、主要な港湾施設の設置その他の港湾環境影響の態様を踏まえて適切に区分し、当該区分された影響要因ごとに検討するものとする。
一 対象港湾計画に定められる港湾開発等に係る主要な港湾施設又は埋立地の存在及び当該主要な港湾施設又は埋立地において行われることが想定される事業活動その他の人の活動であって対象港湾計画の目的に含まれるもの(別表第一において「主要な港湾施設又は埋立地の存在及び供用」という。)
二 対象港湾計画に定められる港湾開発等に係る主要な港湾施設の撤去又は廃棄
前項の規定による検討は、次に掲げる環境要素を、法令等による規制又は目標の有無及び環境に及ぼすおそれがある影響の重大性を考慮して適切に区分し、当該区分された環境要素ごとに行うものとする。
一 環境の自然的構成要素の良好な状態の保持を旨として調査、予測及び評価されるべき環境要素(第四号及び第五号に掲げるものを除く。別表第一において同じ。) イ 大気環境 (1) 大気質 (2) 騒音(周波数が二十ヘルツから百ヘルツまでの音によるものを含む。別表第一及び別表第二において同じ。)及び超低周波音(周波数が二十ヘルツ以下の音をいう。) (3) 振動 (4) 悪臭 (5) (1)から(4)までに掲げるもののほか、大気環境に係る環境要素 ロ 水環境 (1) 水質(地下水の水質を除く。別表第一において同じ。) (2) 水底の底質 (3) 地下水の水質及び水位 (4) (1)から(3)までに掲げるもののほか、水環境に係る環境要素 ハ 土壌に係る環境その他の環境(イ及びロに掲げるものを除く。別表第一において同じ。) (1) 地形及び地質 (2) 地盤 (3) 土壌 (4) その他の環境要素
二 生物の多様性の確保及び自然環境の体系的保全を旨として調査、予測及び評価されるべき環境要素(第四号及び第五号に掲げるものを除く。別表第一において同じ。) イ 動物 ロ 植物 ハ 生態系
三 人と自然との豊かな触れ合いの確保を旨として調査、予測及び評価されるべき環境要素(次号及び第五号に掲げるものを除く。別表第一において同じ。) イ 景観 ロ 人と自然との触れ合いの活動の場
四 環境への負荷の量の程度により予測及び評価されるべき環境要素(次号に掲げるものを除く。別表第一において同じ。) イ 廃棄物等(廃棄物及び副産物をいう。次条第六号において同じ。) ロ 温室効果ガス等(排出又は使用が地球環境の保全上の支障の原因となるおそれがある物をいう。次条第六号において同じ。)
五 一般環境中の放射性物質について調査、予測及び評価されるべき環境要素 イ 放射線の量
特定港湾管理者は、第一項本文の規定による選定に当たっては、前条の規定により把握した港湾計画特性及び地域特性に関する情報を踏まえ、必要に応じ専門家等の助言を受けて選定するものとする。
特定港湾管理者は、前項の規定により専門家等の助言を受けた場合には、当該助言の内容及び当該専門家等の専門分野を明らかにできるよう整理しなければならない。 また、当該専門家等の所属機関の種別についても、明らかにするよう努めるものとする。
特定港湾管理者は、港湾環境影響評価の手法を選定し、又は港湾環境影響評価を行う過程において項目の選定に係る新たな事情が生じた場合にあっては、必要に応じ第一項本文の規定により選定した項目(以下「選定項目」という。)の見直しを行わなければならない。
特定港湾管理者は、第一項本文の規定による選定を行ったときは、選定の結果を一覧できるよう整理するとともに、選定項目として選定した理由を明らかにできるよう整理しなければならない。
特定港湾管理者(港湾環境影響評価の項目並びに当該項目に係る調査、予測及び評価を合理的に行うための手法を選定するための指針、環境の保全のための措置に関する指針等を定める省令第二条に規定する特定港湾管理者をいう。次項において同じ。)が施行日前に環境影響評価法第四十八条第二項において準用する同法第十六条の規定に基づく準備書の公告を行っている対象港湾計画(同法第四十八条第一項に規定する対象港湾計画をいう。)については、この省令による改正後の港湾環境影響評価の項目並びに当該項目に係る調査、予測及び評価を合理的に行うための手法を選定するための指針、環境の保全のための措置に関する指針等を定める省令(次項において「新港湾計画選定指針等省令」という。)第三条から第十八条第一項までの規定にかかわらず、なお従前の例による。
特定港湾管理者は、施行日前においても、新港湾計画選定指針等省令第三条から第十六条までの規定の例による準備書の作成等を行うことができる。 この場合において、当該準備書の作成等は、新港湾計画選定指針等省令の相当する規定により施行日に行われたものとみなす。