この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 不燃性材料 千九百七十四年の海上における人命の安全のための国際条約附属書第二章の二第三規則第二十三項に規定する火災試験方法コード(第三号において「火災試験方法コード」という。)に従つて火災試験を行う場合において摂氏七五〇度に熱せられたときに燃えず、かつ、自己発火に十分な量の引火性蒸気を発生しない材料をいう。
三 標準火災試験 隔壁又は甲板の標本について火災試験方法コードに従つて行う火災試験をいう。
四 鋼と同等の材料 それ自体で又はこれに防熱を施すことにより標準火災試験を受けた後において鋼と同等の構造上の性質及び保全性を有する不燃性材料をいう。
五 A級仕切り 次に掲げる要件に適合する隔壁又は甲板で形成する仕切りをいう。 イ 鋼又は鋼と同等の材料を用いたものであること。 ロ 適当に補強されたものであること。 ハ 不燃性材料で防熱が施されたものであること。 ニ 六〇分の標準火災試験が終わるまで煙及び炎の通過を阻止することができるものであること。
六 B級仕切り 次に掲げる要件に適合する隔壁、甲板、天井張り又は内張りで形成する仕切りをいう。 イ 不燃性材料を用いたものであること。 ロ 不燃性材料で防熱が施されたものであること。 ハ 三〇分の標準火災試験が終わるまで炎の通過を阻止することができるものであること。
八 連続B級天井張り A級仕切り又はB級仕切りまで連続するB級仕切りの要件に適合する天井張りをいう。
九 連続B級内張り A級仕切り又はB級仕切りまで連続するB級仕切りの要件に適合する内張りをいう。
十 主垂直区域 船体、船楼及び甲板室がA級仕切りの隔壁で区分された区域であつて、いかなる一甲板上においても当該区域の平均の長さ及び幅が四〇メートル(当該隔壁を水密隔壁と同一線上に設ける場合にあつては、いかなる一甲板上においても当該区域の面積が一、六〇〇平方メートルを超えない範囲においてその最大の長さ及び幅が四八メートル)を超えないものをいう。
十一 主水平区域 船体、船楼及び甲板室がA級仕切りの甲板で区分された区域であつて、当該区域の高さが一〇メートルを超えないものをいう。
十二 水平区域 主垂直区域内において主垂直区域隔壁及び外板その他の周壁から他の主垂直区域隔壁及び外板その他の周壁まで達するA級仕切りの甲板で区分された区域をいう。
十三 主垂直区域隔壁 船体、船楼及び甲板室を主垂直区域に区分する隔壁をいう。
十四 居住区域 公室、洗面所、旅客室、船員室、事務室、理髪室、美容室、薬局、浴室、便所及び調理器具のない配膳ぜん室並びにこれらに類似した場所をいう。
十五 公室 ホール、食堂、休憩室、喫茶室、売店及びこれらに類似した場所をいう。
十六 業務区域 調理室、調理器具のある配膳ぜん室、貯蔵品室、ロッカー室、郵便物室、金庫室、作業室(機関区域に該当するものを除く。)、洗濯室、手荷物室及びこれらに類似した場所並びにこれらの場所に至るトランクをいう。
十七 貨物区域 貨物を積み付けるすべての場所及びこれらの場所に至るトランクをいう。
十七の二 ロールオン・ロールオフ貨物区域 貨物を通常水平方向に積卸しすることができる貨物区域であつて、船舶の全長又は全長の相当の部分にわたつて区画されることのないものをいう。
十八 車両区域 自走用の燃料を有する自動車(道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第二条第一項第九号の自動車をいう。以下同じ。)を積載する貨物区域であつて、旅客が出入りすることができるものをいう。
十九 特定機関区域 主機若しくは合計出力三七五キロワット以上の補助機関として使用する内燃機関、油だき装置又は燃料油装置のある場所及びこれらの場所に至るトランクをいう。
二十 燃料油装置 油だきボイラ又は内燃機関に供給する燃料油の処理に用いる装置をいう。
二十一 機関区域 特定機関区域並びに推進機関、ボイラ、蒸気機関、内燃機関、主要電気設備、冷凍機、減揺装置、送風機又は空気調和機械のある場所、給油場所及びこれらに類似した場所並びにこれらの場所に至るトランクをいう。
二十二 制御場所 無線機器、主要な航海用機器若しくは非常動力源のある場所又は火災探知装置(船舶消防設備規則(昭和四十年運輸省令第三十七号)第五条第十四号の火災探知装置をいう。以下同じ。)若しくは自動スプリンクラ装置(同条第七号の自動スプリンクラ装置をいう。以下同じ。)の表示盤若しくは消防設備の制御装置が集中配置されている場所をいう。
二十三 キャビンバルコニー 旅客室又は船員室に隣接して設けられた直接外気に接する甲板上の場所であつて、もつぱら当該旅客室又は船員室を使用する者の使用に供するものをいう。
二十四 回転翼航空機甲板 回転翼航空機が着船することのできる区域(回転翼航空機着船区域(船舶設備規程(昭和九年逓信省令第六号)第百二十二条の八第一項の回転翼航空機着船区域をいう。)を除く。)が設けられた甲板をいう。
施行日前に建造され、又は建造に着手された船舶(以下「現存船」という。)の脱出経路、出入口、自動スプリンクラ装置、火災探知装置及び多層甲板公室の通風(以下「脱出経路等」という。)については、第一条の規定による改正後の船舶設備規程(以下「新規程」という。)第百二十二条の二の二から第百二十二条の四まで、第二条の規定による改正後の船舶消防設備規則第五十条並びに第三条の規定による改正後の船舶防火構造規則第十六条の二の規定にかかわらず、なお従前の例によることができる。
現存船であって施行日以後主要な変更又は改造を行うものの脱出経路等については、当該変更又は改造後は、前項の規定にかかわらず、管海官庁の指示するところによる。
現存船(旅客船を除く。)であって施行日以後旅客船に改造するための工事に着手するものについては、当該改造後は、前二項の規定は、適用しない。
施行日前に建造され、又は建造に着手された船舶(以下「現存船」という。)の防火構造及び防火措置の基準については、なお従前の例による。
現存船であって施行日以後主要な変更又は改造を行うものの防火構造及び防火措置の基準については、当該変更又は改造後は、前項の規定にかかわらず、管海官庁の指示するところによる。
施行日前に建造され、又は建造に着手された船舶(以下「現存船」という。)については、この省令による改正後の船舶区画規程、船舶復原性規則、船舶設備規程(第百四十六条の二十第二項及び第九号表備考第十一号の規定を除く。)、船舶安全法施行規則、小型船舶安全規則(第八十二条第一項第一号の表備考第八号の規定を除く。)及び船舶防火構造規則の規定にかかわらず、なお従前の例による。
現存船であって旅客船であるものについては、令和八年四月一日以後最初に行われる定期検査の時期からは、前項の規定にかかわらず、この省令による改正後の船舶区画規程(第二編第三章の規定に限る。)を適用する。 ただし、次に掲げる場合に該当するときは、管海官庁の指示するところによることができる。
一 当該船舶の航海の態様その他の事情を勘案して管海官庁がやむを得ないと認める場合
二 浸水警報装置を備える等管海官庁が適当と認める措置を当該船舶に講じている場合であって、当該措置を引き続き当該船舶に講じる場合
現存船であって、施行日以後主要な変更又は改造を行うものについては、当該変更又は改造後は、第一項の規定にかかわらず、管海官庁の指示するところによる。
施行日前に建造契約が結ばれた船舶(建造契約がない船舶にあっては、平成二十九年七月一日前に建造に着手されたもの)であって令和三年一月一日前に船舶所有者に対し引き渡されたものについては、第一条の規定による改正後の船舶機関規則、第二条の規定による改正後の危険物船舶運送及び貯蔵規則、第三条の規定による改正後の船舶消防設備規則及び第五条の規定による改正後の船舶防火構造規則の規定にかかわらず、なお従前の例による。
前項の船舶であって、施行日以後主要な変更又は改造を行うものについては、当該変更又は改造後は、前項の規定にかかわらず、管海官庁の指示するところによる。