「何人かの子どもに鉛筆を配ったら余った」「同じ鉛筆を配ろうとしたら足りなかった」など、余りや不足を手がかりに人数や物の数を求める文章題があります。このような問題を解くときに役立つのが、過不足算です。
過不足算は、中学受験の算数でもよく出題される特殊算のひとつです。問題文に書かれた条件を整理し、余った数と足りなかった数を使って考えると、答えを求められます。
この記事では、過不足算の意味や基本公式、例題を使った解き方を小学生にもわかりやすく解説します。練習問題も用意しているので、ぜひ親子で取り組んでみてください。
過不足算とは?
過不足算とは、物を配ったり分けたりするときに、余った数や足りなかった数をもとに、人数や物の総数などを求める文章題です。
たとえば、子どもたちに鉛筆を配る場面を考えてみましょう。
- 1人に3本ずつ配ると、5本余る
- 1人に4本ずつ配ると、2本足りない
この2つの条件から、子どもの人数や鉛筆の本数を求めることができます。
過不足算で大切なのは、余った数と足りなかった数を合わせると、2つの配り方で生じた全体の差がわかるという考え方です。
過不足算の基本公式
過不足算では、余りと不足の関係を整理することで、人数を求められます。
余りと不足がある場合の公式
一方の配り方では余り、もう一方の配り方では不足する場合、次の公式を使います。
人数 =(余った数+足りなかった数)÷ 1人あたりの配る数の差
たとえば、3本ずつ配ると5本余り、4本ずつ配ると2本足りない場合、1人あたりの本数の差は4-3=1本です。
余りと不足を合わせると、5+2=7本になります。
この7本を、1人あたりの配る本数の差で割ると、人数が求められます。
5本+2本=7本

7本÷1本=7人

このように、余りと不足を合わせた数を、1人あたりの配る数の差で割ることで、人数を求められます。
余り同士・不足同士の場合
過不足算では、どちらの配り方でも余る場合や、どちらの配り方でも足りない場合もあります。
このようなときは、余りや不足の数を単純に足すのではなく、2つの条件で生じる余りや不足の差を使って考えます。
- どちらも余る場合:余りの数の差を求める
- どちらも足りない場合:不足する数の差を求める
その差を、1人あたりの配る数の差で割ると、人数を求められます。
公式を当てはめる前に、問題文の条件を確認し、余りと不足のどちらが起きているのかを整理しましょう。
過不足算の例題と解き方
ここからは、実際の例題を使って過不足算の解き方を確認していきましょう。
例題
何人かの子どもに鉛筆を配ります。1人に3本ずつ配ると5本余り、1人に4本ずつ配ると2本足りません。子どもは何人いますか。また、鉛筆は全部で何本ありますか。
ステップ1:余りと不足を合わせる
3本ずつ配ると5本余り、4本ずつ配ると2本足りません。
この2つの条件を比べると、余りと不足を合わせた数が、配り方によって生じる鉛筆の本数の差になります。
5+2=7本
全体の差は7本です。
ステップ2:1人あたりの配る本数の差を求める
1人に3本ずつ配る場合と、4本ずつ配る場合を比べます。
4-3=1本
1人あたりの差は1本です。
ステップ3:人数を求める
全体の差7本を、1人あたりの差1本で割ります。
7÷1=7人
答え:子どもは7人です。

ステップ4:鉛筆の本数を求める
子どもが7人とわかったので、鉛筆の本数も求めてみましょう。
1人に3本ずつ配ると、7人分で3×7=21本必要です。さらに5本余るので、鉛筆は全部で次の本数になります。
3×7+5=26本
4本ずつ配る場合でも、4×7-2=26本となり、同じ答えになります。
答え:鉛筆は全部で26本です。
過不足算を解くときのポイント
1. 問題文から余りと不足を見つける
まずは、問題文の中から「余る」「足りない」という言葉を探しましょう。余りと不足の数を整理すると、式を立てやすくなります。
2. 1人あたりの数の差を求める
配り方が2通りある場合は、1人あたりに配る数がどれだけ違うのかを計算します。この差が、人数を求めるときに使う数になります。
3. 何を求める問題なのか確認する
過不足算では、人数を求めたあとに、物の総数を求める問題もあります。問題文を最後まで読み、人数だけでよいのか、物の本数や個数まで求める必要があるのかを確認しましょう。
4. 最後に答えが合っているか確かめる
求めた人数を使って、問題文の条件に当てはめてみましょう。余りや不足の数が問題文と一致していれば、計算が合っているか確認できます。
過不足算の練習問題
基本の考え方を理解したら、練習問題に挑戦してみましょう。まずは自分で式を立ててから、答えを確認してみてください。
練習問題1
何人かの子どもに鉛筆を配ります。1人に5本ずつ配ると8本余り、1人に7本ずつ配ると4本足りません。子どもは何人いますか。
答えと解説
余りと不足を合わせると、8+4=12本です。
1人あたりの本数の差は、7-5=2本です。
12÷2=6人
答え:6人
練習問題2
何人かの子どもにノートを配ります。1人に2冊ずつ配ると6冊余り、1人に3冊ずつ配ると4冊足りません。子どもは何人いますか。また、ノートは全部で何冊ありますか。
答えと解説
余りと不足を合わせると、6+4=10冊です。
1人あたりの冊数の差は、3-2=1冊です。
10÷1=10人
ノートの総数は、2×10+6=26冊です。
答え:10人、26冊
練習問題3
何人かの子どもにカードを配ります。1人に4枚ずつ配ると3枚余り、1人に6枚ずつ配ると9枚足りません。子どもは何人いますか。また、カードは全部で何枚ありますか。
答えと解説
余りと不足を合わせると、3+9=12枚です。
1人あたりの枚数の差は、6-4=2枚です。
12÷2=6人
カードの総数は、4×6+3=27枚です。
答え:6人、27枚
親が子どもに過不足算を教えるときのコツ
最初は具体的な物を使って考える
過不足算の考え方が難しい場合は、鉛筆やおはじきなど、実際に数えられる物を使って説明してみましょう。配る数を変えると余りや不足がどう変わるのか、目で見て確認すると理解しやすくなります。
いきなり公式を覚えさせない
最初から公式を暗記するのではなく、なぜ余りと不足を合わせるのか、なぜ1人あたりの差で割るのかを考えることが大切です。考え方が理解できれば、数字が変わった問題にも対応しやすくなります。
少しずつ難しい問題に取り組む
まずは余りと不足が1つずつある基本問題から始め、慣れてきたら、求めるものが複数ある問題や条件が複雑な問題にも挑戦しましょう。焦らず段階的に練習することが、理解を深める近道です。
過不足算とつるかめ算の違い
過不足算とつるかめ算は、どちらも小学生が学ぶ代表的な特殊算です。ただし、問題の考え方には違いがあります。
- 過不足算: 配り方による余りや不足の違いから、人数や物の総数を求める
- つるかめ算: 2種類のものの合計数や合計量などを手がかりに、それぞれの数を求める
どちらも、問題文の条件を整理して式を立てることが重要です。問題の特徴をつかみ、どの解き方が使えるか考えてみましょう。
つるかめ算の解き方も学ぼう
過不足算と同じく、小学生が学ぶ代表的な特殊算に「つるかめ算」があります。つるかめ算は、つるとかめの数と足の本数のように、2種類のものの合計数や合計量から、それぞれの数を求める文章題です。
つるかめ算の基本的な考え方や公式、例題を使った解き方を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
過不足算についてよくある質問
過不足算は何年生で習いますか?
過不足算は、小学校の算数で学ぶ文章題の発展的な内容として扱われることがあり、中学受験の算数でもよく出題されます。学ぶ時期や扱い方は、学校や教材によって異なります。
過不足算は公式を覚えれば解けますか?
公式を覚えることも役立ちますが、余りと不足を合わせる理由や、1人あたりの差で割る理由を理解することが大切です。考え方を身につけると、問題の数字や設定が変わっても対応しやすくなります。
過不足算が苦手な場合はどうすればよいですか?
まずは問題文から余りと不足を見つけ、配り方の違いを整理する練習をしましょう。具体的な物を使って考えたり、基本問題を繰り返し解いたりすることも効果的です。
まとめ:過不足算は余りと不足の関係を整理しよう
過不足算は、配り方によって生じる余りや不足の違いから、人数や物の総数を求める文章題です。
基本の問題では、次の手順で考えます。
- 余った数と足りなかった数を合わせる
- 1人あたりに配る数の差を求める
- 全体の差を1人あたりの差で割り、人数を求める
- 必要に応じて、物の総数を計算する
公式を暗記するだけでなく、なぜその式になるのかを理解することが大切です。例題や練習問題に繰り返し取り組み、少しずつ解き方に慣れていきましょう。
算数の文章題をもっと練習したい方へ
過不足算のような算数の文章題は、考え方を理解したうえで、繰り返し問題を解くことが大切です。
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※本記事に掲載しているイラストは、AIを活用して作成しています。