「平均算(へいきんざん)」は、平均を使って、人数や合計などを求める算数の文章題です。
平均という言葉は知っていても、文章題になると「何を求めればいいの?」「どの数字を使えばいいの?」と迷ってしまう子どもも少なくありません。
平均算を解くためには、平均と合計の関係を理解し、問題文に書かれている数字を整理することが大切です。
この記事では、平均算とは何か、どのような考え方で解くのかを小学生にもわかりやすく解説します。基本的な例題や練習問題にも取り組みながら、平均算の第一歩を踏み出しましょう。
平均算とは?
平均算とは、平均を手がかりにして、合計や人数などを求める文章題のことです。中学受験の算数でも扱われることがあり、平均と合計の関係を理解することが基本になります。
まずは、平均がどのようなものなのかを確認してみましょう。
平均とは、全体を同じ数ずつに分けたときの量
例えば、4人の子どもが持っているあめの数が、それぞれ次のようになっているとします。
- 太郎くん:2個
- 花子さん:4個
- 次郎くん:6個
- 美咲さん:8個
4人が持っているあめを全部集めて、同じ数ずつ分けると、1人あたり何個になるでしょうか。

あめは全部で20個あり、4人に同じ数ずつ分けると、1人あたり5個になります。
この「1人あたり5個」が平均です。
平均は、いくつかの数量を同じ数ずつにそろえたと考えたときの、1つあたりの量を表しています。
平均算では平均と合計の関係が大切
平均算を解くときは、平均だけでなく、全体の合計にも注目します。
先ほどの例では、4人のあめの合計は20個でした。これを4人で同じ数ずつ分けると、1人あたり5個になります。
反対に、1人あたりの平均が5個で、人数が4人だとわかっていれば、全体のあめの数を求めることもできます。
平均と人数がわかれば、全体の合計を求められるということです。
平均算では、このような関係を使って、問題文に書かれている条件から答えを導いていきます。
平均算の基本的な考え方
平均算の文章題では、平均・人数・合計のうち、どれがわかっていて、何を求めるのかを整理することが大切です。まずは、基本となる関係を確認しましょう。
平均と人数から合計を求める
例えば、5人の子どもが持っているカードの平均が1人あたり6枚だったとします。
5人が持っているカードを全部集めると、何枚になるでしょうか。
平均の6枚が5人分あると考えれば、合計を求められます。
6枚 × 5人 = 30枚
答えは30枚です。

このように、平均がわかっていると、人数を使って全体の合計を考えられます。
合計と人数から平均を考える
反対に、全体の合計と人数がわかっている場合は、1人あたりの平均を考えられます。
例えば、12個のクッキーを3人で同じ数ずつ分けると、1人あたり4個になります。
12個 ÷ 3人 = 4個
このように、全体を同じ数ずつに分けたときの量が平均です。
平均算では、問題によって平均を求める場合もあれば、平均を使って合計や人数を求める場合もあります。問題文をよく読み、何を求めるのかを確認しましょう。
平均算の例題と解き方
ここでは、平均算の基本的な例題に挑戦してみましょう。問題文の数字を整理し、何を求めるのかを考えながら解いてみてください。
例題:平均から合計を求めよう
あるクラスで、5人の子どもが持っているシールの枚数を調べました。1人あたりの平均は8枚でした。
5人が持っているシールは、全部で何枚でしょうか。
ステップ1:わかっていることを整理する
- 人数:5人
- 平均:1人あたり8枚
- 求めるもの:シールの合計枚数
ステップ2:平均が5人分あると考える
平均の8枚が5人分あると考えると、合計を求められます。
ステップ3:計算する
8枚 × 5人 = 40枚
答え:40枚

平均が1人あたり何枚なのか、人数が何人なのかを整理すれば、計算を立てやすくなります。
平均算を解くときのポイント
平均算の文章題を解くときは、計算を急ぐ前に、問題文の条件を整理する習慣をつけましょう。次のポイントを意識すると、考え方がわかりやすくなります。
1. 何を求める問題なのか確認する
平均を求めるのか、合計を求めるのか、それとも人数を求めるのかによって、使う計算が変わります。
問題文を読んだら、まず「何を答えればよいのか」に線を引くなどして、求めるものをはっきりさせましょう。
2. 平均・合計・人数を整理する
平均算では、平均・合計・人数が重要な手がかりになります。わかっている数字をメモし、まだわかっていないものを確認すると、解き方を考えやすくなります。
文章だけで理解しにくいときは、簡単な図や表に整理してみるのもおすすめです。
3. 答えの単位を確認する
平均算では、個数・点数・人数・円など、さまざまな単位が登場します。計算が終わったら、答えの単位が問題に合っているかを確認しましょう。
例えば、シールの合計を求める問題なら、答えは「枚」です。人数を求める問題なら「人」になります。
親が子どもに平均算を教えるときのポイント
平均算を子どもに教えるときは、最初から公式を覚えさせるのではなく、平均がどのような考え方なのかを理解してもらうことが大切です。家庭学習では、身近なものを使いながら、少しずつ考え方を身につけていきましょう。
具体物を使って「同じ数ずつ分ける」イメージを伝える
平均の考え方が難しいと感じる子どもには、あめやカード、シールなど、身近なものを使って説明するのがおすすめです。
例えば、4人の子どもがそれぞれ2個、4個、6個、8個のあめを持っているとします。あめをいったん全部集めて、4人に同じ数ずつ分け直すと、1人あたり5個になります。このように、実際に分ける様子を見せると、平均が「全員に同じ数ずつ分けたときの量」だと理解しやすくなります。
答えだけでなく「なぜそうなるのか」を一緒に考える
平均算の問題を解くときは、答えを出すことだけでなく、なぜその答えになるのかを説明できることも大切です。
子どもが問題を解いたら、「全部合わせるといくつになるかな?」「それを何人で分けるのかな?」と質問してみましょう。こうした声かけを通じて、問題の意味を整理しながら考える習慣を身につけられます。
間違えても、すぐに正解を教えず考える時間をつくる
子どもが間違えたときは、すぐに正しい式を教えるのではなく、どこまで理解できているかを確認してみましょう。合計を求めるところで間違えたのか、人数で分けるところで迷ったのかによって、必要な説明は変わります。
一度に多くのことを教えようとせず、簡単な例題から一緒に取り組むことが、平均算への苦手意識を減らすことにつながります。
平均算の練習問題
ここまで学んだことを使って、練習問題に挑戦してみましょう。まずは自分で考えてから、答えと解説を開いて確認してみてください。
練習問題1:平均から合計を求める
6人の子どもが持っている鉛筆の平均は、1人あたり4本です。6人が持っている鉛筆は、全部で何本でしょうか。
答えと解説を見る
答え:24本
平均4本が6人分あると考えます。
4本 × 6人 = 24本
したがって、鉛筆は全部で24本です。
練習問題2:合計から平均を考える
15個のボールを3人で同じ数ずつ分けました。1人あたり何個になるでしょうか。
答えと解説を見る
答え:5個
全部の15個を3人で同じ数ずつ分けます。
15個 ÷ 3人 = 5個
したがって、1人あたり5個です。
練習問題3:平均算の基本を確認する
4人のテストの平均点は70点でした。4人の合計点は何点でしょうか。
答えと解説を見る
答え:280点
平均70点が4人分あると考えます。
70点 × 4人 = 280点
したがって、4人の合計点は280点です。
平均算をもっと学びたい人へ
平均算の基本を理解したら、平均値の求め方や、少し複雑な文章題にも取り組んでみましょう。基礎をしっかり身につけてから段階的に進めると、応用問題にも取り組みやすくなります。
平均値の求め方を学ぼう
平均値の意味や計算方法を基礎から確認したい場合は、平均値の求め方を解説する記事も参考になります。平均の基本を理解することは、平均算の文章題を解くための土台になります。
中学受験の平均算に挑戦しよう
基本の考え方が身についたら、平均が変化する問題や、人数の増減を考える問題など、中学受験で扱われる応用的な平均算にも挑戦してみましょう。
近日公開予定
ほかの特殊算も学んでみよう
算数の文章題には、平均算以外にも、さまざまな考え方を使う特殊算があります。ほかの特殊算も学ぶことで、問題に合わせて解き方を選ぶ力を身につけられます。
それぞれの特殊算で使う考え方を比べながら、少しずつ理解を深めていきましょう。
まとめ
平均算とは、平均を手がかりにして、合計や人数などを求める文章題です。
平均算を解くためには、平均と合計の関係を理解し、問題文に書かれている条件を整理することが大切です。
- 平均は、全体を同じ数ずつに分けたときの1つあたりの量
- 平均と人数がわかれば、合計を求められる
- 合計と人数から、平均を考えることもできる
- 問題文をよく読み、何を求めるのか確認する
最初は基本的な問題から取り組み、慣れてきたら少しずつ難しい問題にも挑戦してみましょう。図や表を使って考える習慣をつけると、文章題の理解にもつながります。
家庭学習で算数の力を伸ばそう
平均算をはじめ、算数の文章題は、解き方を理解するだけでなく、実際に問題を解いて練習することが大切です。
「親子でのびるん」では、小学生の家庭学習をサポートしています。問題に取り組み、解答や解説を確認しながら、日々の学習に役立ててみてください。